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梅雨時期の湿気対策について|東京での生活

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春が終わり初夏の季節が到来すると、雨の日が多くなる「梅雨」に入ります。東京とその周辺地域では、6月初旬から7月20日頃までが梅雨の時期です。梅雨時は天気が曇りがちになり、日差しが弱いため夏よりも涼しさを感じられます。とはいえ、湿度が高いためちょっとした運動だけで汗がにじみ、湿気が様々な形で日常生活に影響を及ぼします。そんな梅雨の時期を快適に過ごすため、覚えておきたい湿気対策をまとめてみました。

梅雨とは?

梅雨とは初夏に訪れる雨の季節です。南方からの暖気と北方からの冷気が日本列島の近くでぶつかり、前線が停滞して「梅雨前線」が発生することで梅雨になります。梅雨前線に沿った低気圧の移動により天気は不安定になるため、曇りや雨の日が多くなります。

梅雨前線

梅雨前線。寒気と暖気がぶつかり日本付近で停滞。

梅雨のはじまりはいつ分かる?終わりは?

梅雨がはじまる「梅雨入り」の時期は、毎年の梅雨前線の発生場所や移動状況によって変動します。梅雨の長雨や大雨は自然災害につながることもあるので、日本気象庁(Japan Meteorological Agency)が梅雨入りを発表して注意を促すのが慣例です。

梅雨入りは沖縄が5月初頭と最も早く、東北はやや遅くて6月半ば、その他の地域は5月末~6月初旬の頃となっています。北海道は梅雨前線の影響をあまり受けないため梅雨がないとされつつも、最近は天気が崩れる日が増える傾向にあります。

梅雨の期間は毎年変わりますが、およそ1ヵ月から1ヵ月半です。梅雨の終わりである「梅雨明け」は、沖縄が最も早い6月中旬、その他の地域は7月20日~末日頃です。

梅雨は湿気に悩まされる時期

梅雨になると心配になのは雨による水害。しかし、日常でなによりも悩まされるのは高い湿度です。除湿機やエアコンの除湿機能を使えば室内環境は改善できるものの、それでも湿気の影響は避けられません。

カビ・菌が繁殖しやすいので対策を。

気温が25度を超え、湿度が65%になるとカビ・雑菌が生えやすくなります。ちょうど、東京の6月にありがちな温度環境です。湿度が75%以上になるとさらに活動的になり、加速的に繁殖します。予防対策を怠るといつの間にかカビだらけ、という事態になりかねません。

カビ・雑菌が繁殖しやすい場所

洗濯機
洗濯機は表面的にはきれいでも内部に残った水気でカビ・雑菌が繁殖しがちです。洗濯したはずのタオルが黒ずんできたらカビの発生が疑われます。湿度が高い梅雨時は特に要注意です。洗濯槽クリーナーを使い定期的に洗浄することをおすすめします。内部に湿気がこもらない対策としては、洗濯機のフタ(ドア)を開けておくのが一般的です。ただし、子供やペットがいる家庭では事故防止にドアストッパーでフタが閉じないようにする工夫が必要です。ドアストッパーは100円ショップ等で購入できます。

エアコン
エアコン内部はカビ・雑菌が発生しやすい場所です。内部に湿り気を帯びたホコリがたまり、20度を超えた温かい状態になると黒いカビ・雑菌が繁殖しがちです。発生を防ぐには、ホコリの除去が一番の対策です。取り外しできるフィルターは掃除するようにします。内部の汚れの除去は困難なので、エアコンのクリーニング専門業者に依頼する方がよさそうです。これからエアコンを購入するという場合は、自動洗浄の機能が付いた機種を選ぶという選択肢もあります。

エアコン

キッチン・浴室・トイレは必ず換気

湿度が80%を超えると、濡れた排水口は雑菌が一気に増殖しやすくなります。濡れた浴室の壁など、水回りの設備はできるかぎり濡れたままにしないようにします。室内の空気がよどむとさらに繁殖しやすいので、換気システムを稼働させて空気の循環を促しましょう。

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衣類・ベッドはダニの繁殖に要注意。

梅雨はダニも繁殖しやすい時期です。布団にいる主なダニ「ヒョウヒダニ」はベッドバグ(コトジラミ)のように人を刺すことはありませんが、アレルギー疾患の原因になったり、他の人を刺すダニのエサになったりするので要注意です。

クローゼットにはダニ防虫剤を備えてダニの繁殖を予防します。布団・毛布は晴れた日の午前中に日干しを2時間ほどして湿気を除去すると予防に効果的です。布団の日干しが難しい場合は布団乾燥機を使えば同じような予防になります。シーツ、枕カバーといった寝具はこまめに洗って清潔にするのがよいでしょう。

食中毒にも気をつけて

じめじめした梅雨の時期は、食べ物の取扱いにも注意したいところです。調理で肉、魚、玉子などを触るときは指先を洗うようにします。生肉を切った後、同じまな板で野菜を切ってサラダを作るのはうっかりでさえNGです。パンはカビが生えやすいので消費期限内で早めに食べきります。冷蔵庫に入れるとカビの発生を遅らせることができますが、冷凍してしまう方が安心です。

お弁当を作るときは、食材を手で触らないようにして、できる限り水気のない食材を使います。生野菜は不向きです。また、弁当箱が温かいうちにフタをすると水蒸気がたまり傷みやすくなるのでご注意を。いずれにしても時間が経つほどに菌が繁殖しやすくなるので、お弁当・持ち帰り料理は涼しい場所に保管して早めに食べるようにします。

 

お弁当

体調管理に気を配りましょう

梅雨は天候の変化により体調を崩しやすい時期です。雨の日は涼しく感じるほどですが、雲が途切れて日が照りつけると途端に気温が上昇します。この時期は夏の暑さに身体が慣れていないために体温調節が難しく、熱中症になるリスクが高まります。曇りの日であってもこまめに水分補給する等、体調管理を意識した方がよさそうです。

梅雨になり低気圧が近づくと、頭痛、倦怠感、古傷が痛む、というような体の不調があらわれることもあります。雨降りの日が続き、体調不良が重なると気持ちが沈みがちです。特に海外から日本に来た外国の人はメンタル面での不調が心配されます。

梅雨時は気分転換が大切。前向きな気持ちで行きましょう!

梅雨は悪いことばかりではありません。アジサイやラベンダーといった花が美しい季節です。稲作では恵みの雨をもたらし、梅の実は収穫の時を迎え、新緑の葉はみずみずしく輝きます。湿気対策で快適な生活環境を維持し、明るい気持ちにさせる梅雨の楽しみを見つけてみてはいかがでしょうか。