賃貸物件を探す際、借りたいと思う物件の室内を実際に見せてもらうことを内見(内部見学)と言います。物件の間取り図や写真等の詳細情報は、インターネットや不動産会社を通じて知ることはできますが、部屋のサイズ感や日当たり等は頭の中でイメージしていた通りにはならないことが多々あります。どのような賃貸物件を選ぶにせよ、契約をして住み始めた段階になってから後悔しないよう、内見の段階で様々な要件を確認しておきたいものです。
内見のしかた
不動産会社の店舗やウェブサイトで気に入った賃貸物件を見つけた場合、依頼をすれば内見をすることができます。内見は内覧と呼ばれることもあり、いずれも不動産会社のスタッフの案内により実際の物件へと出向いて内部を見て回る、という内容となります。内見をすることは単に室内を見るだけでなく、利用できる共同設備や周辺の様子等を確認することも大きな目的です。
内見をするには、先ずは不動産会社とコンタクトを取り依頼をします。通常、一ヶ所だけを見に行くのではなく、日程を決めて一度に数件の物件を見て回る流れとなります。不動産会社のスタッフと相談し、事前に見てみたい物件を数件に絞って内見に臨むのが一般的です。内見には時間は掛かります。予め確認事項を決めておかないと時間のロスになるので、チェックリストを作っておくことがお勧めです。
日本国外に住んでいるという事情から現地へ赴くことができない場合、Webのライブ通信を使った内見サービスが利用できる場合があります。不動産会社を探す際にWebでの内見と英語での対応が可能か否かをチェックしてから物件探しを始めるようにしてください。そうすれば、理想の物件を見つけても内見ができずに困る、ということが避けられます。
内見する際の決まり事
内見をするにあたり、日本の生活様式に沿った決まり事やマナーが幾つかります;
靴を脱いで室内に入る
日本の家屋では土足で室内に入らず、玄関で靴を脱ぐことになっています。内見をする際にも玄関で靴を脱ぐことが求められます。物件によってはスリッパが用意されているのでそれを使用します。スリッパを持参してもOKです。靴下を履いていればスリッパなしでもかまいませんが、冬はスリッパがないと足が冷たくなるので気をつけましょう!
水道は使えません
内見での訪問時、基本室内にあるトイレは使用できません。風呂場、キッチン、洗面台にある水道も使えません。
写真撮影の許可を取る
室内の写真を撮りたい時は、許可を得てから写真を撮ります。
オーナー所有のプライベートな場所につき、撮影した写真をネットにアップすることはできません。
内見のキャンセルには連絡を。
不動産会社に内見を依頼して時間・日程を決めると、エージェントが移動のための車の手配やオーナーに許可を取る等して内見訪問のアレンジをします。何かの事情で行けなくなってしまった場合は、内見をキャンセルする旨の連絡を入れます。キャンセルはしなくても、アポイントの時間に遅れそうという場合には、早めに連絡するようにしたいところです。
内見のヒント
内見に行く際に持って行くと便利なものは;メモと筆記用具、メジャー、方位磁石、カメラ、スリッパです。スマートフォンのアプリで代用できるものもあるので、必要に応じて持参してください。内見後に各物件に点数をつけて下さい。
内見の段階で借りたい物件が決まることもあるので、直ぐに申し込めるように必要書類を用意しておきます。申し込みは先着順であり、人気の物件は直ぐに借り手が決まってしまうので、早めの申込みが良い物件を逃さない決め手となります。
申込に必要な書類は、こちらのページ↓を参照してください。
日本での賃貸物件探しのポイント:早めの入居申込みが有利な理由とは?
内見時にチェックしたい項目リスト
室内
- ・部屋のサイズ感、天井の高さ
- 収納スペースの広さ(シューズボックス、クローゼット、食器棚)
- キッチンの使い勝手
- 冷蔵庫・洗濯機・エアコンの設置場所とサイズ
- バスルーム、トイレの設備(トイレと浴室が別々になっている事が多い)
- 洗濯物を干すスペース(外国の人は特に要チェック)
- 日当たり
- 換気設備
- 窓、ベランダのセキュリティ対策
- 壁紙・床の汚れ具合
- インターネット環境(直ぐに使えるか否か)
- 防音・騒音対策
共有施設
- セキュリティ(オートロックか否か等。特に1人暮らしの女性の場合)
- ゴミ集積所
- 共有設備(宅配ロッカー、フィットネスジム等)
- 駐輪場、駐車場
- エレベーター・廊下
周辺の環境
- 近所の公共施設(学校、病院,スーパー、コンビニ、カフェ等)
- 駅からの距離(実際に歩いてみると距離感が分かります。)
- 周辺の雰囲気(昼と夜では人通りが大きく違う場合あり。)