秩父エリアは東京近郊にありながら、山あり、川あり、神社ありで、日本的な観光が満喫できる行楽地です。観光客に人気があるのは長瀞などの定番的な景勝地めぐりですが、癒しやリフレッシュが目的なら山深いエリアまで足を延ばすのがおすすめです。ハイキングや温泉はもちろん、バンジージャンプやジップラインなどの冒険的なアトラクションが体験できます。
秩父の観光地、三峰山・小鹿野エリア
秩父とは埼玉県の西部、秩父地方にある観光地です。秩父地方の大部分は山地であり、山々に囲まれた盆地とその周辺が主な観光地「秩父」として観光客に知られています。秩父への玄関口「西武秩父駅」は東京の池袋から約77km、特急電車なら80分で行ける距離です。
秩父山地：滝沢ダムへと向かうループ橋
写真提供：（一社）埼玉県物産観光協会 複製・再転載禁止
秩父でアウトドアのレジャーが楽しめるエリアは、主に三峰山と小鹿野町の周辺です。いずれも駅からやや離れた山中にありますが、バスが運行しているので個人旅行でもアクセスには困りません。東京方面からの旅行者を多く受け入れている観光地であるため、のどかで自然豊かな環境でありながら、旅館、キャンプ場といった宿泊施設が充実しています。温泉施設も点在しているので、リトリートに訪れてレジャー施設のアトラクションで気分をリフレッシュする、などといった滞在に向いています。
三峯山エリアの主なレジャー・観光スポット
三峯神社 (みつみねじんじゃ)
三峯神社は秩父で最も知られている名所のひとつです。三峯神社は三峰山の山中にあり、標高1102mに鎮座しています。秩父の山々は古代より修験道の修行の場であり、山岳信仰を起源とする三峯神社を中心に登山・観光スポットとして発展してきました。三峯神社は今でも多くの人が参拝に訪れる神社であり、近年はパワースポットとして若者にも人気です。秩父神社へは西武秩父駅と三峰山口駅の両駅からバスが運行しています。西武秩父駅からはバスで75分、三峰口駅からはバスで50分です。最寄りの三峯神社バス停からは歩いて約8分です。
三峯神社
写真提供：（一社）埼玉県物産観光協会 複製・再転載禁止
三峰山 (みつみねさん)
三峯神社がある三峰山は東京に近い登山スポットとして人気が高く、春・秋シーズンには登山客で賑わいます。三峰山とその周辺には幾つかの登山ルートがあり、主なコースは三峯神社が起点になっています。三峰山には初級登山者でも登れるハイキングコースがあり、歩行時間は2時間半から3時間です（休憩時間を除く）。しかし、滑りやすい道があるので油断は禁物。熊の目撃もあります。冬の12月～3月は積雪と凍結のため通行止めになります。東京から近いので観光気分で行きがちですが、山深い秩父は迷うと遭難する危険が高く、難所もある登山ルートです。地図を入手した上で入念な登山プランを立てて臨みたいところです。
ダム湖とキャンプ場
三峰山に近いエリアには３つのダム湖があり、そのうちのひとつ「二瀬ダム（ふたせダム）」は三峯神社行きのバスで行ける場所にあります。付近にはキャンプ場や温泉施設があるので神社参拝や三峰山ハイキングとあわせて訪れるのもよいですね。冬に行くなら岩清水が凍る「三十槌の氷柱(みそつちのつらら)」に立ち寄るのはいかがでしょう。氷柱が織りなす造形は寒さ厳しい秩父ならではの絶景として知られ、三十槌の氷柱は秩父に三か所ある氷柱の名所のひとつとなっています。三十槌の氷柱はキャンプ場の近にあり、下車するバス停「三十槌バス停」からは徒歩5分ほどです。
三十槌の氷柱。例年1月上旬～2月中旬頃に見頃を迎えます。
写真提供：（一社）埼玉県物産観光協会 複製・再転載禁止
アウトドアのレジャー施設
秩父にはユニークな体験型レジャー施設が点在しており、なかでも注目されているのは「秩父ジオグラビティパーク」です。バンジージャンプやジップラインといったスリリングなアトラクションが楽しめる場所となっています。体験には予約が必要ですが、英語のウェブサイトがあるので日本語の心配はありません。三峯口駅からは徒歩で行ける距離にあります。
細い板の上を歩くスリリングな吊り橋。中間地点に見えるのがバンジージャンプ台。 （撮影：10月下旬）
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小鹿野エリアと訪れたい場所スポット
西武秩父駅の西側に広がる小鹿野町を中心としたエリアです。小鹿野町は歴史が古く、その起こりは1000年以上前にさかのぼります。小鹿野町を含む周辺エリアはジオパーク秩父として認定されており、町を取り囲む山々には豊かな自然を利用したレジャー施設、観光農園、フラワーガーデンなど多数あります。小鹿野町にはロッククライミングの聖地として知られる山があり、町の振興としてクライミング関連の事業が盛んです。町内には「クライミングパーク神怡舘」という大型のボルダリング施設があります。
小鹿野町 (おがのまち)
小鹿野町はかつて秩父路の宿場町として栄えた町です。明治・大正時代には養蚕と綿織物で繁栄し、今でも古い街並みや年間を通じて催される伝統的な祭事にその面影を見ることが出来ます。小鹿野町には風格ある和風旅館が多く、外国人旅行者にとっては旅館滞在がひとつのアトラクションになりそうです。囲碁ファンが集まる旅館、着物風の色浴衣が着れる旅館、相撲にちなんだ温泉旅館など、個性的な宿もあります。小鹿野町の中心部へは西武秩父駅からバスで約40分。山々に囲まれた静かな環境が魅力です。
小鹿野の鉄砲祭り。小鹿野町では年間を通じて伝統的な行事・祭が開催されています。
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秩父ミューズパーク
子供から大人まで楽しめるレジャー複合施設です。広大な敷地の中で、本格派アスレチックコース、四駆バギー、F1カートなどの爽快なアトラクションが楽しめます。パーク内には自然園、フラワーガーデン、イチョウ並木といった見どころ多く、のんびり過ごす観光にもおすすめです。秩父ミューズパークへは西武秩父駅・秩父駅から循環バス「ぐるりん号」が運行。乗車時間は約20分です。小鹿野町からは市営バスが利用でき、乗車時間は同じく約20分です。
秩父ミューズパークのイチョウ並木。見頃は秋の10月下旬～11月上旬です。
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秩父ミューズパークの雲海。 秩父では雲海が秋口（10月～11月頃）の早朝によく現れます。 雲海の人気ビュースポットは秩父ミューズパークと三峰神社。深夜東京発のツアーも出ています。
写真提供：（一社）埼玉県物産観光協会 複製・再転載禁止
三峰山・小鹿野エリアへの行き方
三峰山・小鹿野エリアへと個人で行く際の移動手段はバス・タクシー・自家用車です。
東京方面から電車で行く場合、西武池袋駅から特急ラビューで西武秩父駅へ向かうのが一般的なアクセス方法です。
東京方面から西武秩父駅へのアクセスは、記事「秩父観光パート１」をご参照ください。
https://living.rise-corp.tokyo/ja/day-trip-to-nagatoro/#toc11
三峰山エリアへの行き方
東京方面から交通機関で行く場合、先ずは西武秩父線の「西武秩父駅」または秩父鉄道の「三峰口駅」へ向かい、そこからバスを利用して目的地に向かいます。三峰山・三峯神社へ行くバスは「三峯神社行き（記号M）」です。このバスは西武秩父駅のバスターミナル発着で、三峰口駅のバス停を経由しています。春・秋の行楽シーズンは登山客で道・バスいずれも混雑するので、早めの時間帯に移動する、または、一泊して混雑時間を避けるなど、事前に計画しておくことをおすすめします。
小鹿野エリアへの行き方
小鹿野町へは西武線の「西武秩父駅」と秩父鉄道の「秩父駅」からバス(記号G)が運行しています。このバスも西武秩父駅のバスターミナル発着です。西武秩父駅発で秩父駅バス停を経由するバスルートとなっています。ミューズパークへ行く場合は循環バス(記号P)が利用できます。
補足：自家用車での行く際のヒント
・三峰神社までの道のりは神社駐車場を起点に昼前から渋滞が発生することが多々あります。特に週末/祝日に行かれる場合は、遅くても11時頃までには三峰神社駐車場に到着するよう予定をたてた方が良いでしょう。
・三峰神社まで行く道は片側1車線でUターンもできないため、朝・夕刻の通勤時間帯は渋滞しがちです。
正月・祭り開催日、登山シーズンの週末/祝日などは神社駐車場に入れない車で何キロも渋滞します。
・冬場は道路が凍結する場所があるため、スノータイヤは必須です。
関連情報サイト
ぶらっとちちぶ
http://www.chichibuji.gr.jp/
（一社）埼玉県物産観光協会
https://chocotabi-saitama.jp/
秩父観光ナビ
https://navi.city.chichibu.lg.jp/
三峰エリアマップ（PDF）
https://navi.city.chichibu.lg.jp/wp/wp-content/themes/chichibunavi/images/walk/walk_map_mitsumine.pdf
三峯神社
https://www.mitsuminejinja.or.jp/
秩父ジオグラビティパーク
https://gravitypark.jp/
小鹿野町観光協会
https://kanko-ogano.jp/
ジオパーク秩父
https://www.chichibu-geo.com/
秩父鉄道
https://www.chichibu-railway.co.jp/
SLパレオエクスプレス
https://www.chichibu-railway.co.jp/slpaleo/