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外国人オーナー所有する賃貸物件のマスターリース・サブリースについて

賃貸物件について
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海外居住オーナー(非居住者オーナー)が所有する不動産を社宅や事務所等を法人名義で借りる場合、法人(賃借人)が源泉徴収義務者となり、貸借人は源泉徴収をして貸主の代わりに対象となる税務署に納税しなければなりません。毎月の家賃の支払いに併せて納税手続き(翌月10日までに支払い)が必要となるのと、貸借人には事務処理の負担が増えることになります。源泉徴収の有無はテナントが物件探しをする際の条件になることがあり、成約率にも影響するので貸主側とっても悩みどころです。しかし、マスターリース・サブリースでの賃貸契約なら、源泉徴収を行う必要がなくなります。

マスターリース・サブリースとは?

マスターリース・サブリースとは不動産の賃貸事業おける契約形態です。不動産オーナーと物件を使用する貸借人との間に不動産会社(サブリース業者)が入り、三者間で賃貸契約を交わすシステムとなっています。不動産オーナーが所有する賃貸物件を不動産会社が一括で借り上げることがマスターリースとされ、不動産会社がその賃貸物件を更にテナントに貸す、つまり「転貸」するのがサブリースとなります。

マスターリース・サブリースの特徴

不動産オーナーが不動産会社とマスターリース契約を結ぶと、不動産会社が物件の管理運営を担うことになります。賃貸は不動産会社を通じて行われるので、オーナーは借主と直接に契約することはできません。不動産会社を介し2つの契約を結ぶ必要があります。しかし、オーナーは不動産会社に管理業務を委ねることができるので、運営の負担が大幅に軽減できます。例えば、賃借人や入居者との間でトラブルが発生した際には、オーナーは直接の関与を避けられるのです。

海外居住者オーナーの不動産賃貸におけるメリット

外国人オーナー等、海外居住者が所有する商用不動産の賃貸においては、通常は貸借人に必要とされる賃料に対する源泉徴収を行わなくてもよいという点がメリットになります。

サブリースによる貸借人側のメリット

家賃を支払う度に源泉徴収するという作業は、貸借人にとっての手間になります。しかし、サブリースで借りると源泉徴収は不要となります。物件オーナーと不動産会社がマスターリース契約を結ぶことで源泉徴収の義務は不動産会社に移るからです。貸借人にとっての貸主は不動産会社になるため、通常の賃貸と同様に家賃を支払うだけで済みます。

資産価値の高い賃貸物件は所有者が外国人オーナーであることが少なくありません。賃貸物件を探す際、サブリースにより好物件の選択肢が広がることも利点といえます。

サブリースによる不動産オーナー側のメリット

源泉徴収が必要な否かは、物件探しの際に考慮される条件のひとつです。サブリースにより源泉徴収が不要となれば、テナント側は借りやすくなるので成約率は高くなります。また、大手企業は納税手続きで社内労務が増える等の理由で、外国人オーナーの賃貸物件は契約不可というケースが多々ありますが、サブリースなら契約可能になるため、高額賃料物件にとっては、顧客層が制限されることがなくなります。

(補足資料)
不動産の賃料に対する源泉徴収とは?
海外居住の外国人等の「非居住者」が日本で所有する不動産を賃貸する場合において、借り手側が賃貸料にかかる税金を源泉徴収することを指します。個人使用の住宅等に対しては不要ですが、事業用(社宅、事務所等)の不動産を借りる場合は源泉徴収の義務が発生し、貸主に代わって納税しなければなりません。納税の内訳は「所得税及び復興特別所得税」であり、賃貸料の20.42%を所轄の税務署に納付します。

源泉徴収が必要か否か等、詳細についてはこちらの記事を参照してください。
外国人オーナーが所有する不動産の賃料に対する源泉徴収について
https://living.rise-corp.tokyo/ja/withholding-tax-on-rent/

サブリースの運営形態について

不動産オーナーが不動産会社とマスターリース契約を結ぶと、不動産会社は契約内容に沿ってサブリース事業を運営することとなります。サブリースの運営形態には、「空室保証型」「実績連動型」があります。

「空室保証型」は不動産会社が借り上げた建物(例:事務所、アパート)に空室があっても無くても一定金額の賃料をオーナーに支払うという運営システムです。仮にテナントが全くいない状況でも、その物件のオーナーは一定の賃料を得ることができます。しかし、満室になっても得られるのは一定の賃料のままです。最大限の収益を享受することはできません。

「実績連動型」は入居者数ベースでオーナーに賃料が支払われるシステムです。パス・スルー型とも呼ばれています。「実績連動型」では一定の賃料が支払われるのではなく、入居者の数に応じてオーナーの得られる賃料が決まります。例えば、10室のオフィスビルに入居しているテナント数が5室なら:5x賃料、10室なら:10x賃料、がオーナーの収益となります。入居率が上がるほどに収益も上がるしくみです。

いずれの運営形態においても、サブリース事業では業務負担が増えるため、近年ではマスターリース・サブリースを取り扱う不動産会社は減少しているのが実情です。しかし、海外居住の不動産オーナーにとっては、源泉徴収といった法務面でのサポート体制が確保できることから、採用する価値のある契約形態になっています。