Living Guide in Tokyo

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東京での生活|水道・電気代の支払いシステムについて

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水道・電気・ガスは、日々の暮らしに欠かせない公共サービスです。東京でこれら公共サービスを利用するにあたっては、世帯ごとに事業者と契約する形態となっており、戸建て・共同住宅のいずれも各自が手続きをして契約するのが一般的になっています。ただし、サービスアパートや賃貸物件によっては家賃に光熱費が含まれることもあるので、物件探しをする際は要チェックです。

検針票は請求書ではありません。

検針票をご存じですか?検針票とは水道・電気等の使用量を集計した明細票です。公共料金の請求システムでは、使用量を集計して先ずは検針票が発行されます。その後、検針票の内容に基づいて請求書が発行され、利用者は使用料金を支払うという流れになります。

電気・ガスの紙の検針票は終了し、Web形式に移行します。
これまで検針票は紙で配布されるのが一般的でしたが、現在はWeb形式に移行しています。今後は紙の検針票は終了し、Webで使用量・料金等を確認することになります。支払い状況もWebで確認できます。

公共サービスの仕組みと使用料金について

以下に水道・電気料金の仕組みをまとめてみました。参考としてご覧ください。ここに記載した参考料金は東京都での目安の金額です。他の地域にお住まいの方は別途ご確認ください。いずれの場合も覚えておきたいのは、検針の集計期間と請求時期に違いがある点です。引越しをする際には、契約終了・開始日と使用料金の支払いのタイミングを念頭に置く必要があります。

尚、都心の賃貸物件ではガスを使用することは少なくなってきており、高層住宅ではガスが使えないケースが大半です。よって、ガス料金についての説明は割愛しましたが、電気料金のしくみとほぼ同様なので、そちらを参考にしてください。

水道料金

水道を利用するには、住んでいる自治体が管轄する水道局と契約します。東京都では東京水道局と契約します。
水道料金は、1.基本料金、2.使用量に準じた従量料金 を合計した金額が請求されるシステムになっています。

水道の基本料金

基本料金は水道と下水道の利用に対する費用です。水道の基本料金は水道管の径に準じて設定されており、径が大きいほど基本料金も上がります。下水道の基本料金は使用量に準じて決まります。

水道の使用量に準じた従量料金

従量料金は、1m³あたりの料金で設定されており、使用料が多ければ多いほど1m³の単価が上がるシステムです。例えば、東京23区の場合は使用料が6m³~10m³の範囲なら従量料金は22円/1m³です。使用料が11m³~20m³³の範囲なら128円/1m³となります。(2020年10月現在)

よって、水道料金の計算式は;
基本料金 + (使用量 x 1m³あたりの従量料金) です。
自分が使った水道の使用量を知るには検針票を確認します。Web上でも確認できます。(要ユーザー登録)

水道料金は地域によって違いがあります。
同じ管轄の水道局であっても、地域によって基本料金と従量料金は異なります。東京都では23区エリアの方が西部エリアより若干ながら高くなります。その他、地方によっては料金が大きく異なるケースもあります。

水道料金の請求は基本的に2ヶ月に1回です。
水道使用量は2カ月に一度集計され、その約1カ月後に使用料金を支払うシステムになります。
例えば、集計した期間が7月10日~9月9日の2か月間だとすると、支払い日(口座からの自動引き落とし)は9月28日になります。集計時と支払い時にタイムラグがあるので、引越しをする予定がある際には注意したいところです。

電気料金

電気の供給サービスでは「電力(単相電源100v)」と「動力(低圧電力:三相電源)」の2タイプがあり、使用目的と料金設定が互いに異なります。一般家庭用に使用されるのは主に「電力」です。「動力」は大きな電気を必要とする店舗、事務所、工場、そして、大型住宅用です。

一般家庭向けの電気料金(電力料金)のしくみ

一般家庭向けの電気は民間の電力会社が供給し、小売り事業者を通じて販売される形態となっています。消費者は小売り事業者を自由に選んで契約することができます。ちなみにガスも同様の形態になっています。電気の小売り事業者の大半はガスも取り扱っているので、両方同じ業者にすると一括で料金の支払いが可能になります。

一般家庭向けの電気料金は、1.基本料金、2.使用量に準じた従量料金、3. 燃料費調整費等 を合計した金額です。ガスも同様の算出方法となっています。

電気の基本料金

基本料金は事業者ごとに異なります。いずれの事業者もアンペア数に準じて料金を設定しています。アンペア数は、一般家庭の多くは30A~50Aを使用している模様です。東京での基本料金の目安は概ね30Aで858円、50Aで1,430円、となります。(2020年10月現在)

電気の使用量に準じた従量料金

従量料金は使用量に1kWhあたりの単価を掛けて算出します。単価は使用量を基準に3段階設定になっており、段階が上がるほどに単価があがるシステムです。一例としては;第1段階までの使用内なら19円88銭/1kWh、それを超えると2段階の単価が適用され、120kWh~300kWhの使用範囲で26円48銭/1kWhとなり、更にそれを超えると3段階で30.57円/1kWh、というような料金形態になっています。

燃料費調整費等

変動する燃料費の調整額と、再生可能エネルギー発電促進賦課金です。使用量に単価を掛けた金額が加算されます。

よって、電気料金の計算式は;
基本料金 + (使用量 x 1kWhあたりの従量料金) + 燃料費調整費等 です。
自分が使った電気の使用量・料金を知るには、検針票/Webサイト(要ユーザー登録)で確認します。

電気料金の支払いは基本的に1ヶ月に1回です。
通常、電気使用量は1カ月単位で集計され、毎月20日頃に請求されます。
例えば口座からの自動引き落としの場合、集計した期間が7月8日~8月7日の1か月間だとすると、支払い日=引き落とし日は8月20日になります。

小売業者が販売する電気・ガスの料金は業者ごとに違いがあります。
基本料金の差異は小さいものの、使用量が多い家庭では業者によって従量料金に大きな違いが出てきます。また、付与されるポイントの内容も異なります。光熱費の節約を考えている場合は、事業者を比較検討してみるのもいいかもしれません。ただし、契約内容によっては事業者を変更すると料金が逆に高くなることもあるので慎重に検討したいものです。解約すると違約金が発生することもありえます。

電気・ガスの検針票は人に見せないようにします。
事業者間で顧客獲得の競い合いがあるため、強引に勧誘されることがあるので要注意です。消費者センターによると、勧誘にきた悪質な業者に検針票を見せてしまったために、その内容が勝手に使われていつの間にか契約会社が切り替えられてしまった、という事例があるそうです。

補足:動力料金(低圧料金)のしくみについて

店舗、事務所、工場、大型住宅で大きな電気を使用するには、動力供給(低圧電力)サービスを利用します。動力の場合は小売店ではなく電力会社と直接に契約します。契約プランは電気の使用形態に応じて選び、申し込むかたちとなります。一般家庭よりも電気を大量消費するため、料金は割安になっていますが、大型冷蔵庫や工作機械の使用等、諸条件により料金の設定方法が変わってきます。詳細については、電力会社に問い合わせてご確認ください。

参照:関連ウェブサイト

東京都水道局
Waterworks Bureau of Tokyo Metropolitan Government
https://www.waterworks.metro.tokyo.jp/
How to read Kenshin-hyou Meter Reading Slip (Japanese website )検針票の見方(日本語)
https://www.waterworks.metro.tokyo.jp/tetsuduki/ryokin/mikata.html

東京電力
Tokyo Electric Power Company Holdings, Inc. (TEPCO)
https://www.tepco.co.jp/ep/private/index-j.html

東京ガス
TOKYO GAS Co., Ltd.
https://www.tokyo-gas.co.jp/