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東京周辺の隠れた観光スポット:首都圏外郭放水路|外国人旅行者向けガイド

Travel Japan
Category : Travel Japan未分類東京

東京周辺の”観光スポット”で、ユニークでスリリングな体験をしてみませんか?春日部市にある首都圏外郭放水路は、地底に広がる巨大な防災施設がまるで地下神殿だと評判になり、東京近郊エリアの隠れた観光スポットとなっています。施設では普段は入れない場所を巡る見学会が用意されており、防災対策の意識を高めながら迫力満点のアトラクションが体験できます。

首都圏外郭放水路とは?

首都圏外郭放水路は埼玉県春日部市にある治水施設です。治水施設は豪雨が発生した時に中小河川からの洪水を地下に取り込み、放水路を通じて大きな川(江戸川)へ排水することで、浸水被害を軽減する役割を果たしています。東京都の23区の東側とその北方周辺エリアは、古代は海だったことから低地が多く、昔から浸水被害に悩まされてきました。特に河川に挟まれた水が溜まりやすい地域では洪水対策が不可欠であり、また、都市化に伴う水害に強い街づくりがもとめられた中で、大規模な治水施設として首都圏外郭放水路の施工が実現しました。1993年の着工から完成までにかかった年月はおよそ13年。地底50mにある全長6.3kmにおよぶ巨大施設は世界最大級の地下放水路となっています。

首都圏外郭放水路
首都圏外郭放水路、調圧水槽
写真提供:(一社)埼玉県物産観光協会 複製・再転載禁止

見学会に参加して地底に隠れた巨大施設を探検!

首都圏外郭放水路は水害対策が目的の施設であり、基本的に立ち入り禁止の施設ではありますが、施設の一部が見学ツアー(見学会)に参加するかたちで一般に公開しています。水害対策を学ぶ見学ツアーでありながら、地底に広がる巨大な建造物を目の当たりにする大迫力が評判となり、今では年間6万人が見学に訪れるほどです。

見学ツアーのハイライトは水路と川をつなぐ地点にある調圧水槽。長さ177m、幅78m、高さ18mもの広い空間に59本もの柱がそびえ立っている「地下神殿」です。見学会には4つのコースが用意されており、地下神殿の見学にくわえ、深さ70mの巨大竪穴の周囲を歩き、下をのぞき込むというスリリングな体験もできます。

見学会の参加方法は?

施設で参加できる4コースはそれぞれ内容が異なり、各コースの所要時間は55分から110分です。コース内容と参加費用については公式サイトに詳しく記載されており、好きなコースを選んで参加できるようになっています。個人は1名からでも参加でき、20名以上になるとグループとしての参加になります。いずれのコースも事前予約制であり、公式サイトから申し込みが可能です。見学会へは参加希望日の一か月前から申し込みができます。

申し込み前に参加条件を必ずチェック。

首都圏外郭放水路は防災施設であり、参加者は危険が伴う場所を歩くことを理解した上で参加することになっています。参加するにあたっては事前に同意しておく条件がいくつかあり、例えば以下の通りです;

  • 見学会への参加は、すべてのコースで階段約100段の昇り降りがあり。エレベーター・エスカレーターはないので自力で歩行する。
  • 見学ルートには濡れていて滑りやすい場所や暗く感じられる箇所がある。十分に注意する必要あり。滑りやすい靴・ヒールでの参加は不可。
  • 説明及び誘導は日本語による口頭での案内。安全管理のためグループ内に係の案内を理解できる人(外国語通訳・手話通訳等)の同伴が必要。
  • 外国人団体などの言語通訳は、見学会へは有料参加。参加人数に含める。
  • 見学会開始の30分前から受付を開始。見学会開始10分前までに受付を済ませる。見学開始時間を過ぎると、見学会に参加できない。
  • 天候等により予告なく見学会が中止になる場合あり。また、見学会の内容を変更する場合あり。

等々です。

その他、全ての参加条件は公式サイトに掲載されているので、そちらで確認してください。諸条件が幾つもあるため、個人での参加に不安がある場合は旅行会社が主催するツアーに参加するというのも一つのアイデアです。旅行会社によっては、近郊地域の観光スポットとあわせて巡るパッケージツアーを提供していることがあります。

観光のアドバイス

首都圏外郭放水路への行き方

首都圏外郭放水路へ電車・徒歩で行く場合、最寄り駅は東武アーバンパークライン(=東武野田線)の南桜井駅(みなみさくらい)です。南桜井駅は春日部駅から電車で約7分。見学会の受付場所「龍Q館」は南桜井駅から約2.3km、徒歩で25分~30分の距離にあります。

龍Q館は江戸川沿いの農地に囲まれたエリアに位置し、ちょっと迷いやすい場所かもしれません。地図上では近道に見えても細く迷いやすい道が多いので多少の遠回りでも比較的広い道を行くのが安心です。サイクリストなら、江戸川沿いのサイクリングロードを東京からひたすら北上して自転車で向かう、というルートがあり、実際に自転車で訪れる人もいます。数人の仲間で集まって参加するなら南桜井駅からタクシーを利用するのが便利です。

江戸川河川事務所の公式サイトには日本語・英語の分かり易い地図が用意されているので、そちらが参考になります。

江戸川河川事務所:首都圏外郭放水路アクセス
https://www.ktr.mlit.go.jp/ktr_content/content/000810426.pdf

春日部エリアでの観光について

龍Q館の近くには飲食店は無いので見学の後に食事をしたいという場合は、駅の近くまで戻ることをおすすめします。春日部は庶民派グルメの宝庫であり、安くて美味しい店が多い街です。なかでも春日部駅の周りには飲食店・居酒屋が多く、ラーメン、カレー、イタリアン等々、カジュアルな店が多数あります。

春日部市はアニメ「クレヨンしんちゃん」の舞台であり、韓国などのアジア圏からのアニメファンがよく訪れる街でもあります。春日部駅の東口側に春日部情報発信館「ぷらっとかすかべ」があるので、街やお店の情報入手に尋ねてみてはいかがでしょう。

電車を利用した東京からのアクセス

東京方面(池袋・新宿・上野)から大宮を経由
東京方面から先ずはJR大宮駅へと向かいます。池袋駅から大宮駅まではJR湘南新宿ラインで約25分です。

大宮駅からはJR線を東武線に乗り換え、東武アーバンパークラインに乗車し、南桜井駅へ向かいます。大宮-南桜井駅の乗車時間は約30分です。

※大宮駅のJR線改札と東武線の改札は同駅内の別の場所にあります。JR大宮駅の改札を出て東口方向へ歩いて行くと、東武アーバンパークラインに乗車するための東武線改札口があります。

東京方面(浅草)から春日部を経由
東武浅草駅から東武スカイツリーラインで春日部駅へ行き(約45分)、東武アーバンパークラインに乗り換えます。春日部駅から南桜井駅の乗車時間は7分程度です。

関連情報ウェブサイト

首都圏外郭放水路
https://gaikaku.jp/

首都圏外郭放水路 (江戸川事務所ウェブサイト)
https://www.ktr.mlit.go.jp/edogawa/edogawa_index048.html

ちょこたび埼玉
https://en.chocotabi-saitama.com/

東武鉄道
https://www.tobu.co.jp/

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