日本で自動車を運転する：交通ルールについて

買い物や旅行での移動には自動車が便利ですね。最近は多言語対応のカーナビが普及していることもあって、日本に旅行に来た方や日本在住の外国人の間でも自動車の利用が増えています。しかし、外国人ドライバーによる交通事故は増加の傾向にあり、時事的な問題にもなってきています。そこで、是非安全に運転いただく為に、日本での自動車運転で知っておくべき基本的な交通ルールと道路事情をまとめてみました。

日本の道路は左側通行です

世界的に見ると右側通行の国が大半ですが、イギリスやオーストラリアと同様に日本は左側通行となっています。右側通行の国から来たドライバーは慣れるまで戸惑うかもしれません。来日したばかりの人や旅行者は、特に注意を払って運転する必要があります。ドライバーが事故を起こしやすいとされる場所は、主に交差点付近です。歩行者と直進車に気を配りつつハンドルを切る、という複数の動作が重なる右折の時にミスが生じる可能性があります。交差点で道を曲がる時は、車道を間違えて対向車線に入らないように注意してください。

ちなみに、日本が左側通行を採用しているのは、一説では武士の時代の習慣が影響していると言われています。侍は刀を左腰に差すという作法があり、右側を歩くとすれ違う時に互いの刀のサヤがぶつかって揉め事が起こりかねないため、左側通行になったとされています。

日本で走っている自動車は右ハンドルが主流

国産メーカーが日本で販売している自動車は右ハンドルです。左ハンドルの日本車は日本では入手困難です。左ハンドル車を運転したいドライバーは、輸入車を利用することになるでしょう。海外ブランド車は、ユーザーが購入する際にハンドルの設置を左か右か選択できるようになっています。交通インフラ・サービスは右ハンドルを基準に整備されているので、左ハンドル車のドライバーは不便を感じるかもしれません。例えば、ドライブスルーの窓口や駐車場入り口の駐車券発行機は車道の右側にあるので運転席から遠くなります。

日本で借りられるレンタカー全般は右ハンドル

日本で利用できるレンタカーは右ハンドルとなっています。旅先等で急きょレンタカーを借りるとなった場合、レンタルできる自動車は概ね右ハンドルです。左ハンドルのレンタカーは、輸入車・高級車を取り扱っているレンタル会社で借りることができるので、左ハンドル車を借りたい場合は事前に調べて予約することをお勧めします。

東京都内での運転で知っておきたいこと

東京の都心部は交通量が多く、細い道路が複雑に絡み合っていることから、慣れないドライバーにとっては運転しづらいエリアです。銀座や日本橋などで見られる目抜き通りは分かりやすく整備されていますが、大通りを外れると道が狭く車道と歩道が混在し、一方通行になっている区域が多くあります。

皇居周辺は道が広く一見すると整然と分かりやすいものの、車線が多い日本随一の「難所」です。右左折のためには複数車線にまたがる車線変更が必要なだけでなく、高速道路への出入り口もあるのでドライバーは混乱しがちです。都心を運転する際はカーナビゲーションだけに頼り切らず、事前に地図を見て確認しておきたいところです。

三車線ある大通りではレーンの区分に気をつけて

三車線ある大通りは見通しが良いため比較的に走りやすい道路である反面、進行方向が制限されていることが多々あります。例えば、三車線ある内の右端側のレーンは交差点付近で右折専用のレーンになる、という具合です。反対に右折はできないという車線もあるので、進みたい方向と進める方向を見極めて運転しなければなりません。進める方向は車線上部に設置された標識、又は、車道に示された矢印で判断できます。

高速道路の進入ミスに要注意！

大通りには高速道路への入り口がありがちなので、誤って進入しないように注意してください。高速道路は有料道路であり、入り口には緑色の標識があります。間違えて進入した場合でもＵターンはできないので、ゲートを通って直近の出口まで走って高速道路を降りることになります。

近年、高速道路での進入ミスによる逆走は、日本人ドライバーの間でも大きな問題になっています。逆走は死亡事故につながる大変危険な行為なので、絶対に避けなければなりません。高速道路での逆走は、サービスエリアで休憩した後に道路に戻る際に起こる可能が高いです。左側通行に慣れていないドライバーは特に注意してくださいね。

運転時によく目にする交通標識

運転者識別マーク

初心者ドライバーもしくは高齢者ドライバーは以下の標識（マーク表示するよう義務づけられています。マークはカー用品店やホームセンターで購入可能です。

道路上にあるひし形の意味は？

道路上にあるひし形の標示「ダイヤマーク」は、前方に横断歩道又は自転車横断帯があることを意味します。標示は２つに連なっており、1つ目は横断歩道手前50m、2つ目は30m手前にあります。