東京とその周辺エリアではシェアサイクルが広く普及しています。ちょっとした移動や観光に活用してみてはいかがでしょうか。シェアする自転車は24時間いつでも利用可能。サイクルポートならどこでも返却できるというメリットがあります。東京都内は駐輪場が少なく探すのに苦労しますが、シェアサイクルならサイクルポートが見つかれば返却できるので不安がありません。また、行き先によっては交通機関を利用するより自転車の方が早くて快適です。都内は地下鉄が便利というイメージがあるものの、駅構内の複雑な経路を長々と歩くことがあります。自転車ならその間に目的地に着けるかもしれません。
シェアサイクルとは
シェアサイクルは自転車を共有する会員制サービスです。シェア用自転車が待機する「サイクルポート(ステーション)」がエリアごとに点在し、会員は最寄りのポートに出向くことでいつでも自転車を借りることができます。使用後は同系列のどのポートでも返却可能です。
シェアサイクルを利用するには会員登録をします。使用したいエリアにあるサイクルポートを見つけ、その運営会社のアプリでアカウントを開設するシステムです。会員登録には専用アプリを使うためのスマートフォンとクレジットカードが必要になります。併せて交通系ICカード(Suica, PASMO等)または、おサイフケータイを登録するとカードキーとして使えます。カードキーがあると簡単に自転車の解錠・施錠ができるので、頻繁に利用する人には便利です。
東京エリアで利用できるシェアサイクル・サービス
東京エリアでシェアサイクルを運営する事業者は主に2社;docomo bike share とHELLO CYCLINGです。いずれも自治体・行政区等の共同事業者として管理運営を担っています。各サービス会社が運営するサイクルポートの所在地には傾向があり、千代田区、渋谷区、新宿区等の都内中心部にあるサイクルポートは主にdocomo bike shareが運営しています。世田谷区や杉並区など少し郊外のエリア、また、東京周辺の地域ではHELLO CYCLINGが運営するサイクルポートが多くあります。サイクルポートを探すときにエリアの傾向を覚えておき、利用場所に合わせてサービス会社を使い分けるとより便利です。
シェアサイクルの料金設定
シェアサイクルの利用料金はサービス会社・エリアで異なりますが、基本的に15分・30分という短い時間単位で設定されています。例えば15分毎に70円、あるいは、30分毎に165円、というような設定です。利用料金には各種損害保険が付保されています。
その他、1日パス、月額会員というプランが用意されていることがあります。月額会員は通勤・通学など使用頻度の高い利用者向けです。1カ月の期間中は30分以内なら何回でも利用できるプランになっています。1日パスは観光に自転車を使いたい時に便利ですね。
利用料金の支払い方法
料金の支払いは基本的にクレジットカード決済になります。その他、ドコモ払い、auかんたん決済等での支払いも可能ですが、サービス会社によって異なるので、会員登録時にチェックしてください。自転車の解錠・施錠に鍵の代わりに使える交通系ICカードは、あくまでカードキーとしての利用であり、支払いには使えません。(2022年3月現在)
シェアサイクルの利用方法
登録方法や料金設定等は、シェアサイクルの運営会社ごとに異なることを前提に、ここでは一般的な利用の流れをまとめてみました。詳しい利用方法は運営会社のウェブサイト・アプリに記載があるのでそちらをご覧ください。英語版も用意されているので分かり易いです。
利用の流れ
はじめて使う
利用したい地域にあるサイクルポートを探す
利用したいエリアにあるサイクルポートを探します。
検索でキーワード「近くのシェアサイクル bike share locations near me」等で探してみてください。
会員登録する
専用アプリをスマートフォンにダウンロードし、会員登録をしてアカウントを作成します。(通常は登録無料)登録にはスマートフォンとクレジットカードが必要になります。
(ヒント)
・docomo bike shareの場合、利用する地域(例:千代田区)を選んでから登録手続きに入ります。
・アカウントにICカード(Suica, PASMO等)または、おサイフケータイを鍵として登録しておくと、操作パネルにカードをかざすだけで解錠できるようになります。
※鍵の利用には初回のみ自転車の操作パネルでの登録作業も必要です。
利用開始
アプリで乗りたい場所のサイクルポートの貸出状況を調べる・予約する
アプリを開き、最寄りのサイクルポートを探します。マップ上で貸出の可能な自転車があるかをチェックします。
確実に借りるために、この時点で予約を入れます。アプリ上で予約を入れると予約番号が発行されます。予約番号は自転車の解錠の際に必要になります。
サイクルポートへ行き、自転車を借りる
予約した自転車を探します。(各自転車は番号がついています。予約時アプリ上でチェック)
自転車の操作パネルにあるスタートボタンを押し、解錠して利用を開始します。
解錠するには予約番号(暗証番号、パスコード)を入力します。
(ヒント)
・操作パネルによっては番号入力の代わりにQRコードを読み込むタイプもあります。
・ICカードをカードキーに登録してある場合はかざすだけで解錠でき、自転車の利用を開始できます。※初回のみ自転車の操作パネルでICカード登録の作業が必要です。
自転車の不具合をチェックしてから利用を開始しましょう。
例えば、サドルが壊れていて高さ調節ができない、チェーンから異音が出て走りにくい、という自転車に当たってしまう場合があります。ブレーキが緩ければ危険が伴います。また、アプリ上ではバッテリー残量が十分にあると表示されながら実際には10%しかなかった、などということがあります。利用開始前に自転車をチェックし、不具合が見つかった際は予約をキャンセルして別の自転車を借りましょう。
利用開始した後に不備が見つかった場合
自転車のレンタルを開始してから不具合に気づいた場合は、直ぐに返却処理をしましょう。docomo bike shareであれば使用開始から5分以内、HELLO CYCLINGであれば使用開始から3分以内に返却をすれば、利用料金はかかりません。
自転車を使う
(ヒント)
一時駐輪したい場合
利用を開始した後、一時的に自転車を停めたいという場合は、自転車を停めて鍵を閉めるだけでOKです。再び乗る時はアプリを開いて利用中の自転車の暗証番号を確認し、操作パネルに入力して解錠します。ただし、停車している間も利用時間に加算されることは覚えておきたいところです。
利用を終える
使用後は近場のサイクルポートを見つけて返却
アプリに表示されるマップ上から、返却可能なサイクルポートが探せます。
施錠は手動で行います。操作パネルの電源が入っている状態で「返却」または「ENTER」ボタンを押して返却を終了します。
(ヒント)
・都心エリアにある利用頻度が高いサイクルポートは満車で返却ができないことがあります。返す場所・時間を決めている場合は、返却の予約を事前に入れておくと安心です。
・駐輪台数制限が導入されているポートは、満車の状態では「満車 返却不可」となっています。正常に返却が完了できているか確認してから利用を終えるようにします。
いかがでしたか。
シェアサイクルの普及率は年々上昇し、今では都内のあちこちで気軽に利用できるようになりました。しかし、自転車事故も増加傾向にある昨今です。くれぐれも交通事故には気をつけて、便利なシェアサイクルを利用してみてください。
Information | シェアサイクル・サービス会社
docomo bike share
https://www.d-bikeshare.com/
HELLO CYCLING
https://www.hellocycling.jp/